映画監督SPIKE JONESとスケートボード
- 2014年8月10日
デッキブランドChocolateの20周年に際して、親ブランドであるGIRLの立ち上げからチームに関わってきた世界的に有名な映画監督 Spike Jones(スパイク・ジョーンズ / 映画「かいじゅうたちのいるところ」「 Her」など)の、GIRL立ち上げからの20年とスケートボードについて語るインタビューが人気スケートサイト/パークのBerrics*から公開されていました。GIRLやChocolateの成り立ち、インタビューの面白いところを簡略したものを以下に纏めました。インタビュー内でスパイクはGIRLについて「身内ネタ(Inside Joke)」という言葉で表現しています。
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(最初に)GIRL Distributionについて
GIRLはプロスケーターのMike Carroll、Rick Howardとその妻Megan Baltimore、そしてSpike Jonesにより1993年に設立された大手スケートブランドで、現在最もスポンサードを受けたいカンパニーにも選ばれています。増えすぎたライダーをテイストによって分けるために翌年創られたのがChocolateです。同ディストリビューションはアパレルブランドFOURSTAR、シューズブランド LAKAI、トラックブランド Royalなどを運営しています。GIRL / Chocolate、そしてLAKAIのスケートビデオは全てSpike Jonesによって手がけられたもので、最新の映像技術をスケボーと融合させた新しい作品を世に送り出してきました。
*記事参照元:Berrics (http://theberrics.com/news/spike-jonze.html)
ある日、ロスにあるBeastie Boysのスタジオで開かれたパーティーでリック(ハワード)、メガン(バルティモア)、マイク(キャロル)と話してたんだ。元々話はあって、リックはだんだん真剣になってきて、僕も何かをしくて、「よし、やろう!」って答えたよ。彼は他のブランドも取り扱うレーベルも同時に作りたいと考えていたんだけど、僕は「誰かのために仕事をして全体をコントロール出来ないだろうよ」って忠告した。サポートになったかどうか分からないけど僕が出来たのはそのくらいかな(笑)でもそこから全てが始まったんだ。最初からウェアハウスを全て用意するのではなく、まずは友人がやってるX-Largeっていう店を通じて商品を配給出来ないかという話になって、僕は「よし、彼らと話そう!」と答えて実行した。快諾してくれたよ。当時のメンバーは22人くらいだったかな?そこからスケートボードカンパニー作りが始まったんだ。
写真:Spike Jonesのショートフィルム試写会時
(右から)Eric Koston/ Kanye West/ Spike Jones / Rick Howard / Mike Carrollあまり他のスケーターと関わらないからよく分からない。昔他のチームに所属して違うスケーター達の写真を撮ってたけどあまりに昔で比べようがない。昔はライダーに彼らが望まないことをさせるまぬけな広告が多かったけどリックとマイクは決してそれをしなかった。皆にとって良い物を作ってきたんだ。それが僕らがファミリーである証とその特権だ。そこに対して僕が出来ることはなくて、リックとマイクのスケートボードに対する忠実な視点と貢献の仕方だよ。チームを後にする少数にもきちんとした理由がある。チームライダーと撮影に出るときに感じることは、それがベテランでも新人でも、皆いつもチームとして共にいたいという空気だ。皆一緒にスケートしたくてそこにいる。そこにリアルな仲間意識が存在して、本当の意味でのチームだ。スケートボードはチームワークが重要なスポーツじゃないけど、そこにも確かに強い仲間意識が存在しているのは面白いよ。
形にはまらない自分の世界を想像出来る人の作品なら何でも好きだよ。スケートがずっとそうであるようにね。答えが一つじゃないし、終わりもゴールもない。テキサスにおもしろいキッズ達がいて、彼らはヒューストン出身のカウボーイだったんだけど通ってた学校はラップ好きしかいない場所だった。牛に乗ることに没頭していた彼らはハグレ者で、周りの生徒は笑い者にしていじめたんだけど、ラップ好きしかいない場所で牛に乗りたいなんてなんてロマンチックなんだ!そういうのがいいんだ。この世に規準なんか存在しない。
写真:映画「かいじゅうたちのいることろ」より
分からない。ただメインストリームに近づいた今でも新しいことを試み、自分のケートボードの世界を作ろうとする人たちはいて、彼らのおかげでスケートボードの「普通」が判断しにくくなっている。
下のビデオはBerricsか先日公開されたChocolateの20周年を振り返る映像です。
いや(笑)それは完全に偶然なんだけど、面白いことに「Her」の原稿を書き終えたときタイトルが未定の状態で担当者に送ったんだ。それを読んだ担当が「カバーにタイトルが必要だよ!」と言ってきたんで、適当に面白半分で「Untitled Rick Howard Project (リック・ハワードの無題プロジェクト)」って書いてたんだ(笑)そのまま原稿はWarner Brothersにいって、そこから1年半の間「リック・ハワードの無題プロジェクト」についてのメールのやり取りや契約があったんだ。誰もリック・ハワードが誰かも知らずにね(笑)スタジオに行ったときセキュリティーに止められたんで「リック・ハワードの関係者だ!」と言ったら「そうですか、どうぞ。」と通してくれたよ。2年間に渡る身内ネタのジョークで、これこそがGIRLさ。身内ネタ。
写真:映画「Her」より
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SPIKE JONES
Spike Jones(スパイク・ジョーンズ)は1969年生まれ、米メリーランド州出身の映画監督及びスケーターです。Rick Howard、Mike Carrollらと共にGIRLを立ち上げ、同Distributionからのスケートビデオも手がけました。彼が監督を務めた映画としては「マルコヴィッチの穴」「かいじゅうたちのいることろ」「Her」などが有名です。詳細はwikipediaで。

GIRLを設立を決意したきっかけは?

GIRLは今スケーターにとって最もスポンサードされたい会社に選ばれているけど、それについてどう思う?
興味を掻き立てられるサブカルチャーはどんなもの?

広く認知された今のスケートボードは、されてなかった以前とは違う?
新作「Her」はどこかGirlにインスパイアされたと思う?
