
Adidas スケートツアーガイドをさせていただきました
- 2017年5月15日
ひょんなことから、4月末にADIDASの本家チームが自分たちの拠点、徳島県に来島し、そのツアーガイドをさせていただいたので簡単なレポートを残しておきます。将来スケート業界で仕事してみたいと考えている方のお役に立てるよう、メディアではなかなか分からない、スケート業界の最前線で活躍するプロの仕事に付き添った体験から学んだことを簡単にご紹介します。
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プロのスケートツアーとは
そもそもスケートツアー(スケートトリップ)とは何かといいますと、スケートブランドの企画で、チームがプロモーションのため世界各地を周って、デモをしたりビデオで使う映像を撮影するというものです。仲間内でやる分には単なるスケート旅行といった感じで楽しいものですが、プロのスケートトリップは生半可なものではなく、コンディション・スポットの得意不得意に関わらずとにかくスケートするという完全な仕事となります。動画は以前のツアーのものです。
今回チームが徳島に滞在したのは4日間でしたが、驚いたのは彼らの体力とハングリー精神でした。とにかく1つでも多くの場所で多くのトリックをするため、前日動けなくなるくらい滑った翌日も早くからフルパワーで滑りつづけていました。チームの一人、サイラス・バクスターニール氏に「そんなに滑って疲れないの?」と尋ねると、「疲れはするけど、帰ったら休めるからね。今は出来るだけたくさん滑るんだ。」となんともハングリーな言葉が返ってきました。
チームクルーの一人は、「ツアーの途中、東南アジアの国で技に失敗して足の骨にヒビが入ってるみたいで、2回くらいオーリーするとすごく痛くなるから、必ず出来て一定水準以上の技をしなくちゃいけないんだ。」と言って慎重にスポットを選んで、ハンドレールに入っていました。なぜ病院に行かないのかと尋ねると、一か月くらいツアーをしてて、このくらいでは病院に行けないとのこと。
そんなこんなでフルプッシュのようなスピードで過ぎていった4日間でした。過酷でストイックさの中にいても常に楽しそうで滑っているのを見て、モニターで見るよりはるかにカッコいいと思いました。撮影クルーやマネージャーを含めた、国籍もちがう10人ほどのメンバーでしたが、皆さんすごく良い人で、結果として素晴らしい体験が出来ました。それぞれの国に帰って少し休んだら、新たにツアーに出かけるとのことです。普段もあまり家にいられないということを聞き、スキルだけで生きていくという「プロ」という職業の難しさと凄さを感じました。こんな機会を与えてくれたすべての方に感謝します。
※近隣にお住まいで見たかったという方へのお詫び:今回はデモではなく、撮影目的で具体的なスケジュールもほぼ決まっていなかったので告知などは出来ませんでした。見たかったという方には大変申し訳ありませんでした。
ストイックさ |「帰ってから休めばいい」

過酷さ |「たぶん骨にヒビが・・」

あっという間の4日間
